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☆だんだらだらだら☆

記憶力がないアラサーのブログ。演劇/ミュージカル/宝塚/歌舞伎/映画/美術館/フィギュアスケート/JAZZ/大阪万博/食べ歩き/カメラ(OM-D E-M10 mark2) などの話題。

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2017.01
28


22:15
ちゃんとブログに書けてないのですが、
サイゴンを観るのは今回が3回目(2012年梅芸、2014年フェスティバルホール)でした。

曲もいいし、セット、照明、衣裳がしっかり噛み合い、
においまで漂ってきそうなほどダイレクトに世界が伝わってくる。
たとえヘリコプターが出てこなくても、サイゴン陥落の緊迫感ときたら…!
寸分の隙もなく演劇の魔術がつめこまれた、圧倒的な力のある作品だと思います。
が、同時に、前にこちらに書いた通り、
この作品を「感動」とか「無償の愛」とは表現したくない。
よくできたミュージカルだけど、作品に没入する感情はない。

したたかなエンジニアは駒田一さん。
意外にもヴァンパイアやラマンチャぐらいしか観たことがないかも。
(大阪のレミあんまり出てないですよね…)
エンジニアとしては初見だったのですが、そりゃあもう最高だった!
歌はもちろんうまいし、さすがの実力派、緻密に芝居を積み重ねる。
何よりどっしり地に足が着いているのが嬉しい!
冒頭、動き回りながら早口の台詞歌が続くところ、
これまで観てきた市村さんも筧さんは、
言葉もジェスチャーも急いて空中分解してしまってたのが、
駒田さんはくっきり明瞭で、周りを引っ張る。
このおかげで、エンジニアの印象がぐんと浮き出て見えて、
この人がサイゴンが持つ複雑さを体現しているのが鮮明になった。

キムはキム・スハさん。
彼女も最高!!!
洗練された美人さんというよりまだあどけなさも残る顔立ちで、
声も高音まで柔らかく、
フィンガー5みたいな(例えが下手)成熟しきらない独特の甘さがある。
なのに、タムが登場してからはちゃんと母親。
生活の困窮っぷりも、それでも失わない誇りも感じ取れる。
あの混沌とした世界の中で、一端の大人として生きざるを得なかったキムの生き様を、
ベトナムの空気感までも一緒に感じられた気がした。
心配していた日本語も台詞含めほぼパーフェクト。
一方で、全員東洋人でなかなか本来の世界観が醸し出せない中、
おのずと民族性の違いみたいなものが出て、面白かった。
***
強烈な自我で「絶対アメリカに行ったる!」と、
怨念のような圧倒的パワーを放って死んでいった新妻キム。
子供を持ちつつ最後まであどけなさは抜け切らず、
最後は惨すぎて見ていられなかった昆キム。
三者三様それぞれ説得力がありながらも違ったキャラクターのキムで、
観るたびに、当時、多数いただろう同じ境遇の、
でもまた違った女性の人生を観てるようだった。

クリスは小野田龍之介さん。
歌はあまり声量はないものの滑らかで、台詞もクリアで明瞭。
でも残念ながらとにかくお行儀がよく、感情が見えにくい…記憶に残らないクリスだった。
おまけに、舞台での居住まいなのかヘアメイクなのか芝居なのか、すっごい日本人。
いくさぶろうは彼が持つスター性のせいか、
ただ単にチャラ男っぽいからか声質のせいか、
ベトナムの世界で「異質」に見えたし、
後半少ない出番の中で、荒み、揺れる心情が見えてたように思う。

上原ジョンの「ブイドイ」は、
相変わらず妙な説得力とエネルギーがあって、客席まで巻き込んでしまう。
ただ、去年から『1789』、今回の『ミス・サイゴン』と観てきて、
日本人離れしたタッパやリーダー性、迫力ある歌唱力に恵まれすぎていて、
芝居がそこに追っついてないのが如実にバレてきている。
どうしても大作ミュージカルやコンサートもののお仕事が中心になると思うけど、
より芝居力が必要な、
中型のミュージカルやストプレにも挑戦する時期にきたのかなと思った。

藤岡トゥイはいつもの美声だった。
音に合わせて自分の一番いい声音を当ててくる。
だからと言って、その歌が台詞のフレーズとして響いてくるかというのは、また別物。
ミュージカルの難しさを感じた。

タムは5歳の君塚瑠華ちゃん。
タムってこんなに小さかったっけ?っと思うほどの豆粒サイズで、
キムに抱き着いても(キム、意外にタッパある)ふくらはぎ。
最後のミッキー柄が見えないくらいに小さく可愛い。

中野ジジは普通にうまかった。
池谷ジジは低音に独特のボリュームがあるのと、
「女」としての存在感もあって、
冒頭のゴチャゴチャしたシーンから一気にドラマに引き込んでいく、
強烈なインパクトがあったんだけど、なんかもっと綺麗めでサラッとしてた。
しかし池谷さん(エレンの三森さんも)、普段はアンサンブルですからね…もったいない。
いい役に恵まれてほしいなぁと思います。

***
というわけで、よくできたミュージカルだとは思う。
でも、これはどういう思いで受け止めていい作品なんだろう…。
というか、日本人のお客さんは感動や共感をしてるんだろうか、と観る度に思う。

侵略や戦争が起きれば、
その国の土地を蹂躙し、住民を殺し、女性を性的に搾取するのが世の常でしょう。
(だからその行為があったとかなかったとか、
数はどうだった後付けするの、本当に無意味なことだと思う)
平和な世の中ですら「合法的に」女性は搾取され続けているわけで、
そんな中で、あえて見るこういう話、辛いよね…。
しかも、明らかに、西洋=男性(蹂躙した側)の目線で描かれていて、
結果、死を選ばざるを得なかったキムに対して「究極の愛」って…。
いやいやそんな美しい話ではないし、他人事ではないでしょう、と思います。

クリスが欺瞞だらけの逃げ場のない世界で、
「純潔」のキムに惹かれ、その純真さを守ろうと正義心が働くのもわかる。
クリス達アメリカ兵が戦後、PTSDで苦しんでるのもわかる。
でも、「ブイドイ」で「彼らはみんな我が子」と今更熱弁されてもうすら寒い。
クリスとエレンが「支援しましょう!」と勝手に盛り上がってるのにはドン引く。
それは過去を清算して、自分の罪悪感から逃れたいだけでしょう?
相手の「人生」は置いてきぼり。
願掛けのようなミッキーのセーターを着たタムには、
「夢の国」アメリカで引き取られ幸せな未来があるだろうか?
ジョンはエンジニアを突き放す。対等な立場としては見ていない。
エンジニアは今や西洋だけでなく、
アジアの先進国相手に「搾取」を利用しながらビジネスを続け、生き延びる。
エンジニアが誰より人間をよく理解している。

日本としては、ベトナムと同じアジアでありつつも、
植民地下に置いていたという意味で、目線的にも複雑だなぁと思ったり、
どうしてもすべて東洋人が演じるので、
本来の惨さやエグさは伝わり切ってないんだろうなと思ったり。
「究極の愛」で一生懸命普遍化させようとしても、
難しい作品だと観れば観るほど思う。
そして、観れば観るほど暗い気持ちになる。
(感想書くだけでも気分が沈む)

本来の…という意味では、
『ミス・サイゴン』25周年記念コンサートが3/10~公開。
これを観てすとんと腑に落ちることがあるかもしれません。
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2017.01
08


22:06
今更ながら、感想をアップします。
昨秋の思い出。。。
::more
2016.10
25


22:00
『マイ・フェア・レディ』、旧演出、リボーン版を通じて初観劇でした。
以下、簡単な感想です!
::more
2016.08
07


16:06
続いてこれも随分昔の話ですが。。。
上半期1番思い入れのあった作品なので、今更ながら上げます。
書きたいことが多すぎて支離滅裂。

まず、RED→GREENの順で観ました。
個人的な観劇順の正解はR→G→Rだったかと思います。
PR的には簡略化されて、
R、GそれぞれHAPPY、SADエンディングと称されていましたが、
それは語弊があって、Rは原作に近いもの(第二次世界大戦前に出版された)、
Gはその後ベルリンで何が起こったかを知る現代の私たちから見た前時代の考察、というコンセプト。
(もしくは、R、Gは、ミクロ・マクロ視点っていう表裏一体のとらえ方もできるかもしれない。
人生のターニングポイント、数奇な巡り合わせ、それでも生きていくこと、
押し寄せる時代の潮流、ダイバーシティの死…)

わたしにはGの光枝さんは現代にいて、
モルヒネを打ちながら過去の幻影を見ているように見えました。
(Gの演出に関するトム・サザーランドのコメントはこちら

以下、長くなるので、隠します。
::more
2016.08
07


11:06
あれだけ派手に襲撃したのにすぐに仲直りするソレーヌとパン屋とか、
ぼっちのロベスピエールの元にダンスシーンだけ突如現れる女の子とか、
テニミュメンバーとテニスネットの取り合わせとか、
何かと面白かった作品。

以下、いつの話やねん!な簡単感想です。
::more