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☆だんだらだらだら☆

記憶力がないアラサーのブログ。演劇/ミュージカル/宝塚/歌舞伎/映画/美術館/フィギュアスケート/JAZZ/大阪万博/食べ歩き/カメラ(OM-D E-M10 mark2) などの話題。

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2016.07
30


12:59
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超スペイン押しの二本立て。
今まで何としても見たい!と思った全ツは、
れおんくんの『激情』と今回のたまきちの『激情』。
この作品が特別好きなわけではないのに、
この人のホセなら見てみたい!とついつい思ってしまう。
しかも今回は思い出の『アパショナード』もなのだからなおさらだった。
以下、簡単な感想です。
ちなみに星組版の感想はこちら
『激情』
舞音で消化不良だったズタボロ感を堪能。

一気に道を踏み外していく、たまきち(珠城りょうさん)がひたすら鮮やか。
まだまだスキルアップできる余白はたくさんありながらも、
狙わずとも男らしさと母性本能をくすぐるウブさが絶妙なバランスです。
間違いなく今のたまきちにしかできないホセだった。
れおんくんが醸し出したカリスマ性や男役としての色気は薄い。
でも、直視できず覗き見したくなるような、
うわぁっていう生っぽい背徳感。
そのくせ、どれほど恋に溺れようが人を殺そうがどこまでもまっすぐでピュアで、
そして若さゆえのきらめきは消えない…。
おまけにあの図体と落ち着いた声でカルメンや母親に甘える…。
…これは非常にずるいのではないか。(早い話が気に入った)

カルメンの一挙手一投足にドギマギしながら、
知らず知らずのうちに相手のペースにのせられてとり逃すところも、
牢屋で悶々とするのも、
光にも影にもなりきれない自分はカルメンしかいない!
と全て振りすててしまうのも、しっかりと一本の糸で繋がってる。
残念ながら脚本、演出上、疾走感は感じられないけれど、
たまきち自身には生を駆け抜けるエネルギーが宿ってた。

特に印象的なのは、連行中取り逃がす件のあの翻弄のされ方。
とっても生っぽくて、ドキドキ。
言葉をかわすたびにカルメンの誘惑に絡め取られて、
道を踏み誤ってしまう、運命の動きだす瞬間が1コマ1コマ見えた。

ちゃぴ(愛希れいかさん)は余裕を持って、品よくやってた。
ねねさんが何だかものすごい攻めキャラだったので、かなり薄味だったかな。
ラストもかなりさらっと。
器用に男を手玉にとる小悪魔ではあるけど、
人の生き様みたいなところまでは感じられなかった。

かちゃ(凪七瑠海さん)のメリメは『舞音』でも感じた通りインテリっぽい役柄が似合う。
そして、ホセやストーリーに対して程よい寄り添い方。
どうしても線が細いのでガリシアはかなりムリしてた。

暁千星さんのエスカミリオはとてつもなく足の長いチャラ男。
女たらしな闘牛士ていうか、街にいそうなチャラ男。

作品的なところでいくと、
なんかところどころ曲変わってる…?
あんなダサかったでしたっけ、と思った。
セットは全ツ版でかなり簡略化してるので、かなりちゃちな感じなのは仕方ないとして、
振付や演出もそろそろリニューアルが必要だなと思いました。

『アパショナード』
階段5段ぐらいしかないのに、
しょっぱなの大階段を覆い尽くすマントシーンをやる勇気。
たまきちのアカペラが旋律行方不明の中、熱狂のオープニングが幕を開ける。
キャストとお客さんががっぷり組み合うように充満する熱気。
そして瀬奈さまと同じ、おなじみのあの振り付け、衣装。

時代は巡り巡って、たまきちが真ん中でやってる。

たまきちが大きくゆっさゆっさと踊る。
なんか時代が一めぐりした感じがして泣いた。
瀬奈さん時代にホープだった、まさおやみりおが真ん中に立つ感慨深さとはまた違った感覚。

偉大なるショースターだった瀬奈さまがショースターを極めぬいた頃の作品で、
相手役すらなしでやった作品。
全編出ずっぱりでトップオブトップとして登場、盛り立てられる。
(個人的にはトップオブトップにしたいなら
歌詞やキャラで礼賛するのはナンセンスだと思う。
しかしどちらを手がけたのも藤井先生という皮肉)
それをうら若き新トップが全力で全うしようとしてる。
若さあふれるもうひとつのアパショナード。

懐かしい場面はそのまま。ヴァンピロも健在。
かちゃの顔が小さすぎてマントで埋もれる。
相手役の叶羽時さんが想像を絶するすごい動きを繰り広げてくる。
中詰のアモレミオのたまきちのお相手はかちゃ。
でもちゃぴもがっつり出てくる。
群舞を率いたり、パンツスタイルでもしっかりドヤ顔で決まるのはちゃぴの強み。
そのちゃぴがドリームガールズを歌い出す…!
シボネーの代わりがドリームガールズ!
半獣レイがライオンとシマウマに。
客席登場するたまきちのライオンの衣装が、
金の総スパンに黄色い毛を生やした相当サイケなものでなじめない。
どうしてもトップコンビの場面が少ないので、
ライオンとシマウマのデュエットダンスあり。
しかしここ色々間に合わなかったのか、
音楽が主題歌のアレンジで急ごしらえ感満載。
この後の復活シーンはそのままでした。
宇月さんが相変わらずキレのあるダンス。

フィナーレは流れの都合上、ロケットと黒いオルフェが入れ替えに。
ロケットも黒いオルフェのアレンジだし、
流れが最高すぎたので入れ替えるとちょっとおかしいんだけど、
フィナーレはどのシーンも大好きなので、
全部残ってるだけで嬉しかった。
とにかく芝居も含め出ずっぱりで踊りまくるたまきち。
さらに、ちゃぴとダイナミックなデュエットダンスも追加されて、怒涛のダンスづくし。
デュエットダンスは、ふたりともまだ息が合うレベルじゃなく、
とにかく踊らねば!の一心でバタバターとしてるうちに終わってたのはご愛嬌。

でも、この学年で、これだけ黒燕尾が板について、
しっかり踊れるのって、やっぱり得難い。
どちらも今のたまきちにぴったりで、
なおかつ経験値の少ないたまきちにとってしっかり血肉となる作品。
ファン増やして頑張れよーと新トップへのはなむけに贈られた2作品だったと思う。
せっかくなので大劇場で見たかったとさえ思えるくらいのよさでした。

こういう類の新鮮なドキドキは久しぶりだったなぁ。
男らしい古風な男役さんだと思うので、
結構オーソドックスな良い作品に出会えますよう。(本気で念を送る)
(そういう意味でグランドホテルはいいくじを引いたと思う)


ちなみに…
瀬奈さまの「アパショナード」を全ツ後久しぶりに(といっても3ヶ月ぶりぐらい)観て、
その完熟具合にたじろいだ。
改めて稀代のショースターだったんだな、と感じつつ、
たまきちにはショースターになってほしいなぁと思った。
今全体的にショーの勢いがなくて完全に芝居の添え物みたくなってるけど、
ショーこそ宝塚でしかできないんだからもっと誇り持ってやっていってほしいなと思う。
良いショーとショースターの登場は相互に高め合うと思うので、
若さを武器に…といっても、フレッシュという意味でなく、
たまきちの個性を活かしてダイナミックに、エネルギッシュに攻めていってほしいです。
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